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「これ、狙った?」
「んなワケねえだろ。話聞いてただろ。アイツが勝手に降りてきたんだよ」
「………ホントに?」
それにしちゃあタイミング良すぎだもん。
「だぁーッ! もう、なんで信じねーかなあッ! ここで嘘言ってもしょうがねぇじゃん」
………それもそっか……
「ま、………で、実際俺の手間が減ったからそれはいいとして、………でもなあ……面倒だなあ………あの赤い奴だったらすぐに終わったのに」
「優ちゃんの事、嘗めないほういいよ」
「まあ頭はキレる奴みたいだしそうなんだろうな」
周りから風の音に混じってしゅーしゅーと音が聞こえる。
だから多分蛇がいる。
「気づいたか? こいつら、怒ってるぜ? グアラーバクもオヴニルもかなり優秀だったんだがねぇ。あー……言っとくけど噛まれたら即コレね」
そう言って手で首の前で切るフリをした。
「大丈夫。噛まれないから」
「そうだよなー。あんたの能力はチートだもんなー。対影世にはお誂えだよ、マジで」
「それ、赤騎士から? ヨルムンガンド」
「あれ? 名前、覚えてたの? うっれしーね。ん? でも言ったの何周目だっけ?」
「わかんない。俺も覚えてないや。でもさ、ヒドイよね。俺のこと殺さなきゃいけなくなって、でもまだこの世界の人は殺せないからってちょうどよくやってきたにしに殺らせるなんてさ」
「それは俺に言わないでくれよぉ。指示したのは王様なんだからさぁ」
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