33

5/15
前へ
/540ページ
次へ
走り出す。 その瞬間片目をつぶる。 見えたのは振り下ろす多節棍を片腕で受け止める青騎士。 そしてそれから腹を貫く反対の手。 次に見えたビジョン。 打ち込むように走り抜けたら 浅いけど入る。 これまででコンマ一秒。 道筋は二つある。 俺は後者を選んだ。 「ぅらあッ!」 「ッ」 次は一つだけだったけど少し長い。 止まった瞬間にでっかい蛇が飛び掛かる。 それを弾き飛ばすとその蛇は柱の隙間から落ちていく。 それを見て奴は激怒して手にした毒爪で切り裂きに来る。 それを見た俺はすぐに武器を切り替えて対応する。 ここまで見えた所で現実でそれが起こる。 ビジョンではそのあとも長々と続く攻防。 それを見るに俺は攻めに行っていない。 なんとか奴の爪に当たらないように弾いているだけ。 現実が武器が切り替わるビジョンに追いつく。 閉じた目のビジョンにはまだ応酬が続いているけどだんだんと俺が押されていた。 俺は俺に向かってくる青騎士に向かって大きく踏み出した。 そして爪が当たるギリギリで体勢を低く持っていって勢いを乗せて思い切りぶつける。 「ッ!!!」 .
/540ページ

最初のコメントを投稿しよう!

305人が本棚に入れています
本棚に追加