305人が本棚に入れています
本棚に追加
「はは………血も……毒なんだ………ね。あれ? 骨、ダイジョブ?」
「人の心配してる場合かよ。俺ぇ蛇だぜぇ」
「そっかぁ……そうだったね」
ズン、と音を立てて円から脚が出てくる。
「やっべー……これ塔ごと崩れっかも」
「それは困る」
両目をつぶる。
その方がもっと見える。
「あー何? 諦めたカンジ? それでも良いけどさぁ、後がラクだから」
「………諦めてないよ。見てるの、先を」
「はあ?」
「言っとくけどね、……あ、いや、知ってるだろうけど俺ぇ…………鍵だよ」
「………ッ、そこでソレ出す? フツー」
「だからこそ……かな。ホントは鍵相手に敵うなんて思ってないでしょ?」
「どうだろうな」
自分で自分褒めるようだけど………さすが、鍵。
そうだって自覚した瞬間に全てが後退していく。
毒が無かったことになる。
「てかさあ、毒分かんなかったワケ? アンタの能力で」
「そこ見る前に触っちゃったから」
「はぁん………不便っちゃあ不便なのな」
ドスンと音が響いて全身が現れる。
「ま、でも、避けらんないっしょ。これはさすがに」
.
最初のコメントを投稿しよう!