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その少し前。
朝木と俺が赤騎士に分断された時の俺サイドはと言うと………
「ふふっ………」
「………ッ、苦し……んですけど」
「だってそうなるように乗ってるもん」
「生粋のドSですよね」
「あら、褒め言葉?」
「褒めてませんし」
「………あっ、ちょっと!」
俺は下に円盤を展開して抜け出す。
「もーッ勝手に居なくならないでよぉ!」
「アンタの下に居続けるのは嫌なんでね」
「言うわねぇ」
「っと………」
がきん、と音がぶつかる、
赤騎士のバトルハンマーと俺の作り出した光の鎗が交差する。
「反応、早くなったんじゃない?」
「そりゃあ」
直後、お互いに距離を取る。
「前よりも楽しめそうね」
「でも俺、とっとと終わらせたいんで……」
赤騎士を囲うように12枚の円盤を展開する。
「最初からクライマックスで」
一瞬で円盤を鎗に変化させて足元へ飛ばした。
それと同時に上へと跳び上がる赤騎士。
もちろん端から今のは当たるとは思っちゃいない。
「!!!」
「こっちが本命だよッ!」
密かに展開した四つの円盤から鎗を飛ばした。
しかしそれを赤騎士は四つの鎗の交差点で身体をねじってかわす。
なら、これはどうだ?
その先でまた鎗を飛ばす。
「うわ、しつこっ」
今度はそれをハンマーで弾き返した。
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