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「………始まりは朝木が体育館裏の階段から突き落とされて死んだ事。俺はそれをどうしても認めたく無かった。その時声がしたんです。手駒になるならそうならないようにしてやる、だから俺は代わりに落ちた」
「でも俺はそんなの絶対に嫌だった。その時俺にも声がしたんだ。時間軸は正しくなければならない、にしの手を取れって。だから俺は代わりに落ちようとするにしの手を取った」
「………それって………」
「無限ループだね………。で、そこからどうやって黒騎士に?」
「多分、その落ちてる最中にここに飛ばされた。そこにいるのは王様と赤騎士と青騎士だった」
「………俺もそう」
「俺はその時に、こいつを殺せば願いを叶えてやるって言われて………」
「殺ったのか」
「ああ………けど、それが………」
「俺だったんだよ」
朝木は泣きそうな笑顔で言う。
「「?!」」
「そう、朝木だった。その時気がついたんだよ、あの、階段の下で死にかけてたのは俺が殺った朝木だったって」
「俺はただ時空を壊す人柱だった。黒騎士って言っても実際何もやってないんだ」
「その時俺は絶望して他の時間軸に救える道筋を探した。その結果俺と朝木は互い違いになりながら互いに願った二日分の時間軸を延々と繰り返してきた」
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