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長い階段を登りきって神殿の扉の前に立つ。
この先に俺と朝木にとっては因縁のある奴がいる。
「西野、この先ってどうなってんだ?」
「わかんない」
「は?」
「この先は入ったこと無いんですよ。下っ端だったんで」
「あーそーっすか」
「期待ハズレですみませんね」
「いいよ。ま、ラスボス攻略は何も無い方が面白いしな」
「ならセーブポイントが欲しい所ですねぇ」
「あ、それ思った!」
覚悟を決めて扉を思い切り押す。
けどそこは本命の部屋ではなかった。
「なんだ。ワンクッションあんのね」
「それな」
「ちょっと気ぃ抜けんね」
「じゃ、改めて開けますよ」
強く押した。
その先に見えたのは闇だけ。
横の壁に窓はあるけど光を入れるという役目は果たしていない。
スポットライトの様に直線に光を落としているのみ。
正面に薔薇窓(教会にある円形で花の様な模様をしたステンドグラスの事)はあるけどそれも同じ。
その下には玉座の様なモノが見え逆光によって威厳さを出していた。
ここまで来たら、もう怖いもんなんて無い。
歩みを進めた。
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