35

7/10
305人が本棚に入れています
本棚に追加
/540ページ
何が正しいのか分からずに突っ立っていると優さんが口を開いた。 「舞崎、オレらがあいつの位置情報を伝えるから皆の影を繋げてほしい。確か出来たよね」 「えっ……あ、うん」 「てか、さっきから言ってる俺達って……」 「その話はあと!」 「………わ、分かった」 舞崎の影が各々に向かって飛ぶ。 直後頭の中に声が響く。 『さぁて、これで邪魔されずに会話ができるね。あ、でも気は抜かないで前向いてね。』 『優ちゃん、上手く行ったね』 『智海くんのおかげだよ。俺はちょっとヒヤヒヤしたけどさ』 『『『え?!』』』 『ごめんね。あいつの事騙す為に一芝居打ってたの』 『リーダーもグルだったの?』 『ふふっ』 『ま、私語はここら辺にしといて殺りますか』 『だねー』 発砲音が連発して反響する。 数発当たったようで後ろに倒れた。 『………終わった?』 「いや、まだだ」 確かに、その割には闇が引かない。 「酷いねぇ……。だがね、まだまだ依り代のストックはあるのだよ」 「んなの知ってるよ」 .
/540ページ

最初のコメントを投稿しよう!