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何が正しいのか分からずに突っ立っていると優さんが口を開いた。
「舞崎、オレらがあいつの位置情報を伝えるから皆の影を繋げてほしい。確か出来たよね」
「えっ……あ、うん」
「てか、さっきから言ってる俺達って……」
「その話はあと!」
「………わ、分かった」
舞崎の影が各々に向かって飛ぶ。
直後頭の中に声が響く。
『さぁて、これで邪魔されずに会話ができるね。あ、でも気は抜かないで前向いてね。』
『優ちゃん、上手く行ったね』
『智海くんのおかげだよ。俺はちょっとヒヤヒヤしたけどさ』
『『『え?!』』』
『ごめんね。あいつの事騙す為に一芝居打ってたの』
『リーダーもグルだったの?』
『ふふっ』
『ま、私語はここら辺にしといて殺りますか』
『だねー』
発砲音が連発して反響する。
数発当たったようで後ろに倒れた。
『………終わった?』
「いや、まだだ」
確かに、その割には闇が引かない。
「酷いねぇ……。だがね、まだまだ依り代のストックはあるのだよ」
「んなの知ってるよ」
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