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まるで身の丈と声の違う、けど喋り方は同じの影が闇から現れる。
『ねえ! ストックって何?!』
朝木だ。
『空の民だよ』
『?!』
『あいつらが空の民を襲ってたのは後ろ盾を無くすだけじゃなかったってワケ。………ちょっと説明長くなるよ』
また優さんは銃弾を撃ち込む。
『いいよ』
『あいつ、確かロキだっけ? 存在はあるんだけど実体が無いんだよ。寄生虫みたいに寄生してここ数年生きてるみたいなんだけど、何でもかんでも取り憑けるわけじゃない』
『条件があるって事ですか?』
『そ。より濃い血が必要なんだと。で、その条件に当てはまるのが空の民だったってワケ。だからほら、死体が無かったろ』
『あー……たしか血縁だったね。しかも純血か』
『器としては最適ってね。だから戦法としてはとにかく倒すこと。急所に当てれば一発だしそうじゃなくてもある程度痛めつければぶっ倒れる』
『なるほどー』
『あと座標だけど攻撃を思った所より右に30度ぐらいずらしてみ? 当たるから』
『………てか、何で優さんはそんなに知ってるんですか? いくら何でもあいつが夕べのうちに手の内をばらすわけがない』
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