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「楓月紗おはよう!」
奥村百合(おくむらゆり)だった。
「百合。おはよう!」
笑顔で返す。
「今日の髪型いいね~!」
「本当?楓月紗が言ってくれるなんて嬉しい!」
百合は喜んだ。2人は一緒に学校に行った。教室に着くと
「楓月紗、百合おはよ~」
たくさんの女子がそう言った。
「おはよ~」
2人も返す。
それから代わり映えのない1日が始まる。友達の言った言葉に笑顔で相づちをして、周りから悪く思われないように、必死で自分を作る。
「楓月紗は、好きな人いないの~?」
「いないよ~恋したいな!」
「楓月紗ならいっぱい相手いるのに~男子がクラスで一番美人だって言ってたもん!」
「お世辞だよ~でも、誉められるのは嬉しいけどね。」
「自信持ちなよ~」
これが、楓月紗が考えた、こういう話題の時にみんなから反感をかわない最高の受け答えだ。こんなふうに、毎日を上手く生きることだけを考えていた。
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