出会い

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「ただいま。」 「おかえり~楓月紗~タンス整理したんだけどさ、着ない服いっぱいあるんだけどいる?」 姉の楓恵(かえ)だった。 「本当に?嬉しい~ありがとう!」 楓月紗はまた嘘笑いをした。部屋に入って、あの絵を丁寧に広げて、机の中にしまった。楓月紗の頭の中はあの男性に一目でいいから会いたいという気持ちでいっぱいだった。 それから一ヶ月が過ぎた。またいつもと変わらない毎日。でも一つだけ変わったことがあった。新しい日課が出来たことだ。新しい日課とは放課後、毎日あの公園で過ごすこと。あれから一ヶ月あの男性とまた会えることだけを願って毎日公園のベンチに座っている。でも、あの男性が公園に来ることはなかった。
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