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「怖く、ないよ」
私は白石くんの目を見てハッキリと言った
「白石くんなら、怖くない」
風が吹いて、私と白石くんの髪がなびいた
「……………やべぇ」
白石くんが手の甲で顔を隠して呟いた
隠しきれていない耳などは、ほのかに赤く染まっていた
「……抱きしめていい?」
「え…?」
気付いたら、私は白石くんの腕の中に居た
「え!?あの…、その…!」
混乱しすぎて、身動きがとれない
白石くんの髪が、私の耳に触れて少しくすぐったい
だけど、やっぱり怖くない
嫌だなんて、ちっとも思えない
男の子なんて嫌いだったはずなのに
なんで?
私、どうしちゃったんだろう
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