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「なんで!?」 男子生徒の一人が私に顔を近付けて聞いてきた 周りから見たら、対した距離じゃないかもしれないけど、私にとっては耐えられるかどうか、ギリギリの距離だった 「あ、その…」 思わず視線を下にずらす 「バカ」 そんな言葉とともに、ポカッと音がして顔が離れた 「オレ、言い方間違えた。 詳しくは言わないけど、男が苦手なの、黒田さんは。 だから、そんなに近付くな」 「ご、ごめん…!」 叩かれた男子はガバッと勢いよく頭を下げた 「あ、謝ることじゃないですよ!」 「うん…」 申し訳なさそうな顔をしている彼を見たら、私も申し訳なくなってきた
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