203人が本棚に入れています
本棚に追加
「なんで!?」
男子生徒の一人が私に顔を近付けて聞いてきた
周りから見たら、対した距離じゃないかもしれないけど、私にとっては耐えられるかどうか、ギリギリの距離だった
「あ、その…」
思わず視線を下にずらす
「バカ」
そんな言葉とともに、ポカッと音がして顔が離れた
「オレ、言い方間違えた。
詳しくは言わないけど、男が苦手なの、黒田さんは。
だから、そんなに近付くな」
「ご、ごめん…!」
叩かれた男子はガバッと勢いよく頭を下げた
「あ、謝ることじゃないですよ!」
「うん…」
申し訳なさそうな顔をしている彼を見たら、私も申し訳なくなってきた
最初のコメントを投稿しよう!