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次の日のLHRは、文化祭で何をするかという話し合いだった 「はいはいはい!オレ、メイド喫茶がいい!」 「却下。 黒田さんムリって昨日言ったじゃん」 学級委員長の白石くんが、前に立って話し合いを進めている しかし、みんなが何か意見を出しても、白石くんがそのほとんどを却下している 全部、私が原因なんだけど…… 接客系ムリだったら何もできないし、それは申し訳ないな… 「あ、あの……」 「え、黒田さん?」 私がおずおずと手を挙げると、みんなの視線が私に集まった 「私のことはいいので、みんなの意見を優先してください…。申し訳なくて…」 恥ずかしくなってきて、終わりのほうは声が小さくなってしまった 「黒田さん、いいの?」 隣の席の女の子が心配そうに聞いてきたから、私はできるだけ笑って、 「うん。 その分、準備とか裏方の仕事頑張るから!」 と答えた うまく笑えていたかどうかはわかんないけど……
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