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そんな事が…なんだか
とても嬉しくて擽ったかった
こんな話したこともなかったし
誰も聞いてくれなかったし
そんなことを考えていると
ヒロが急に立ち上がった
「…練習、するんだろ…?」
彼はそう言って歩き出す
「え…もう行っちゃうの?」
ちょっとだけ寂しくなった
確かに彼は犯罪者で、逃げている身だから
のんびりはしてられないんだろうけど…
何故か行ってほしくないと思う自分にかなり驚いた
私も立ち上がり俯く
「まだ…隠れてたほうがいいんじゃない…?」
ほんの少しでいいから
まだ側にいて欲しかった
それは捨て犬が人間にすがりつくような感覚に似ていたのかも知れない
それでも
今、彼と離れたら
もう一生会えないような気がした…
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