第2章~出会い~

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王宮に連れられたヒロ その前には玉座に座る国王様 この国の国王様は気さくで、柔らかい人物だったので 執事の申し出を快く受け入れた トントン拍子にヒロは王宮で働くことになる 初めは雑用係だったヒロ… だが、数ヶ月後には潜在能力を認められ たった9歳で 特別兵の見習いになった そのことを良く思わない者もいたが ヒロの実力を知る内に何も言えなくなっていった そして 特別兵の一員として活躍していた矢先の今回の事件 ヒロは事件のことには触れなかったが きっと 事件を起こしたかったわけではないんだろう ヒロの話し振りからは国王様への嫌悪感を感じなかったから むしろ感謝すらしてるような感じだったのに 自分の手で国王様を殺した… それはどんな気持ちだったのだろう 私の想像力ではきっと ヒロの気持ちの半分もわからないのだろうな… そう思うと 自然と涙が溢れてきた… 「え…っ!?ちょ…何…??」 ヒロはいきなり泣き出した私に困惑している 私もどうして涙が出るのかわからないから止めようがない ただ…小さく首を横に振って 「なんでもない」 って言うしかなかった
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