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トモは無詠唱で術を操ることができる
かなりの実力者だ
気を抜けばやられるだろう
だが…敗けはしない
俺は前に進まねばならない…
それが国王様への唯一の恩返しだから!!
長剣を抜く
トモの右手が俺に向けられる
――ドゥン!!
「…っ!」
腹部に声が出ないほどの重い衝撃
拳くらいの風の玉が俺のみぞおちに食い込んでいた
俺はそれを気にせずダッシュする
トモは鎌鼬を連発してくる
体の至るところが切り刻まれていく
俺はそのままトモへ突っ込む
長剣でトモの右脇腹を狙う
トモは左手に空気を溜めて盾にしていた
盾が長剣を弾く
…ナイス判断だ
「…まだまだっ!」
トモの盾はそのまま風の蛇に変形すると
俺の長剣を伝い巻き付いてくる
咄嗟に振り払い距離を取る
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