第3章~出発~

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トモは無詠唱で術を操ることができる かなりの実力者だ 気を抜けばやられるだろう だが…敗けはしない 俺は前に進まねばならない… それが国王様への唯一の恩返しだから!! 長剣を抜く トモの右手が俺に向けられる ――ドゥン!! 「…っ!」 腹部に声が出ないほどの重い衝撃 拳くらいの風の玉が俺のみぞおちに食い込んでいた 俺はそれを気にせずダッシュする トモは鎌鼬を連発してくる 体の至るところが切り刻まれていく 俺はそのままトモへ突っ込む 長剣でトモの右脇腹を狙う トモは左手に空気を溜めて盾にしていた 盾が長剣を弾く …ナイス判断だ 「…まだまだっ!」 トモの盾はそのまま風の蛇に変形すると 俺の長剣を伝い巻き付いてくる 咄嗟に振り払い距離を取る
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