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青年はその化け物をしっかりと見据えて呟く
「…国王様…はぁっ…これで…終わりに…っ…しましょう…」
荒れた呼吸を整えながら、青年は化け物に最期を告げる
国王と呼ばれた化け物は、大きく口を開け、威嚇する
青年が床を力いっぱい蹴り、走り出す
化け物は首をもたげ、青年に喰らいつこうとする
青年は間一髪で牙を避け、手にした長剣を真横に薙ぐ
喉元を裂かれた化け物の身体がふらついた
「さよなら…」
青年はその一瞬のスキを見逃さずに国王と呼ばれた老人の額に
長剣を突き刺した
[--ッギャアァァァァァァァ!!-----]
化け物はこの世のモノとは思えない壮絶な悲鳴をあげると
その巨体から大量の血を吹き出しながらゆっくりと倒れ、二度と動く気配はなかった
ついに絶命した化け物を青年はじっと見つめる
化け物はゆっくりと収縮して普通の老人の身体に戻っていった
それは、紛れもなくこの国の国王で
ボロボロになった無惨な姿だった
ふぃにこの部屋に張っていた結界が解けた
それは、この部屋の外に被害が出ないように青年が張ったモノだった
結界が解けたと同時に一人の人物が部屋に飛び込んできた
「ヒロ!!…国王様!?」
その人物は中年の男性で、タキシードを着ているところから、この王宮の執事のようだ
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