第2章~出会い~

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昨日、国王様が亡くなられた 殺害されたらしい… 犯人はその場から逃走したため、今は国をあげて捜索している と、朝一番のニュースでやっていた 犯人は王室の警備兵の1人らしいが… よくわからないけど… 目の前にいるこの人がそうなんじゃないだろうか… ニュースで見た犯人の顔にそっくりだもの… 身長170センチくらいの細身で 黒い髪が風に揺れている… ここはこの王国の中心…セントラルの中でも端のほうで 大きな建物もないし人気は少ない その街の片隅に一軒の廃屋がある 壁はひび割れ、蔦が生い茂る…ちょっとしたホラー映画に出てきそうな一軒家 その廃屋の玄関に寄りかかるようにして 一人の青年が地面に座り込んで眠っている 身体はボロボロで痛々しい 長剣を抱いたまま、気を失っているんじゃないか…と思うほどピクリともしない 私は… そっと彼に近づく
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