第一章 出会い

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「ははっ。有り難き幸せにございます」 源次郎が頭を深くさげる。 「一同、心しておけ!上洛まで兵を養い、内政を怠るな。よいな?」 「ははっ~!」 家臣一同が頭を下げ、評定が終わり、自ら所領に向かった。 「元綱、早速である悪いが、頼みがある。大殿に孫子などの兵法書の写しを借りて来てくれぬか?それと水軍の頭を探してくれ。」 源次郎が、与力の元綱に、頼む。 「畏まりました。すぐに手配致しましょう」 元綱が義元の居る書斎に向かった。 「富士川村から仲間たちを呼ぶ、使者をだしてくれ」 「畏まりました」 小姓が富士川村に向かった。 源次郎は、城の周囲を見に、行った。本丸の東側の石垣そばの木に忍びが、釣る下がっていた。 「源次郎様が、危ない、その者を始末いたせ」 元、焼津城の家老だった、嶋三十郎が小姓たちに命令した。今は、源次郎に仕えている。 「まて、三十郎!城内に入れ、手当を致せ!」 「は?、ははっ」 一瞬、三十郎は戸惑ったが、源次郎の命に従った。 忍びだった。 その頃、元綱が孫子などの兵法書の写しを借りて来た。それと水軍の頭に岡部長定を連れてきた。 富士川村に向かった。小姓は、兄の源三郎と仲間を15人たちを連れて来た。 「兄上、忠三郎、又四郎、忠信、信忠、又兵衛。佐助、才蔵。儂に仕えてくれぬか?」 「ははっ」 皆、源次郎の家臣になった。 佐助、才蔵は、情報収集に行き。他の者は、家来とともに、武芸に励む。源次郎は、忍びの者が目を覚ますのをまっていた。 やっと気がついたようだ。 「体調は、どうだ?」 「ここは、どこじゃ?何故助けた?お前、ずっと私の看病をしてたのか?」 忍びは、女だった。 「焼津城じゃ。助けたかったからじゃ。そうじゃ。」 源次郎は、いっぺんに聞かれた言葉を返答した。 「名は?」 忍びが答える。 「紗霧」 「どこから来た?」 「西から」 「そうか、よく休め。そして身体が完治したら、儂に仕えてくれぬか?」 「もう、主の元には帰れない。いいだろう。仕えてやろう!」 女忍びも仲間になった。
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