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「ははっ。有り難き幸せにございます」
源次郎が頭を深くさげる。
「一同、心しておけ!上洛まで兵を養い、内政を怠るな。よいな?」
「ははっ~!」
家臣一同が頭を下げ、評定が終わり、自ら所領に向かった。
「元綱、早速である悪いが、頼みがある。大殿に孫子などの兵法書の写しを借りて来てくれぬか?それと水軍の頭を探してくれ。」
源次郎が、与力の元綱に、頼む。
「畏まりました。すぐに手配致しましょう」
元綱が義元の居る書斎に向かった。
「富士川村から仲間たちを呼ぶ、使者をだしてくれ」
「畏まりました」
小姓が富士川村に向かった。
源次郎は、城の周囲を見に、行った。本丸の東側の石垣そばの木に忍びが、釣る下がっていた。
「源次郎様が、危ない、その者を始末いたせ」
元、焼津城の家老だった、嶋三十郎が小姓たちに命令した。今は、源次郎に仕えている。
「まて、三十郎!城内に入れ、手当を致せ!」
「は?、ははっ」
一瞬、三十郎は戸惑ったが、源次郎の命に従った。
忍びだった。
その頃、元綱が孫子などの兵法書の写しを借りて来た。それと水軍の頭に岡部長定を連れてきた。
富士川村に向かった。小姓は、兄の源三郎と仲間を15人たちを連れて来た。
「兄上、忠三郎、又四郎、忠信、信忠、又兵衛。佐助、才蔵。儂に仕えてくれぬか?」
「ははっ」
皆、源次郎の家臣になった。
佐助、才蔵は、情報収集に行き。他の者は、家来とともに、武芸に励む。源次郎は、忍びの者が目を覚ますのをまっていた。
やっと気がついたようだ。
「体調は、どうだ?」
「ここは、どこじゃ?何故助けた?お前、ずっと私の看病をしてたのか?」
忍びは、女だった。
「焼津城じゃ。助けたかったからじゃ。そうじゃ。」
源次郎は、いっぺんに聞かれた言葉を返答した。
「名は?」
忍びが答える。
「紗霧」
「どこから来た?」
「西から」
「そうか、よく休め。そして身体が完治したら、儂に仕えてくれぬか?」
「もう、主の元には帰れない。いいだろう。仕えてやろう!」
女忍びも仲間になった。
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