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『お前は、神としての資質を問われている』
光の中、声……のような感覚が伝わる。
『お前は、一度自ら作りだした世に身を放ってみるのじゃ』
どこからともなく、それは、無いはずの耳に届いてくる。
『お前は、神としての資質を試されようとしてる』
無いはずの肩……に手を置かれたような気がする。
『お前は、我らの規範を見直す必要がある』
無いはずの頭を叩かれたような気がする。
『お前は、自らを見つめ直す必要があるな』
無いはずの瞳を、覗き込まれた気がする。
『お前は、やり直す必要がある』
無いはずの体を、どこかへ引っ張られる気がした。
『お前は、存在を思い出す必要がある』
私の体が創られる気がした。
『お前は、あれだ、その、頑張る必要がある。うん』
怒りを覚えた。
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