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話がおわって。
「いやあ。こっぴどく叱られた」
「だな。というかあと3時間だったよな」
サリドとグラムは喋りながら、廊下を歩く。
「えーと、俺はあのまま草刈り続行かー。だいぶ辛いのですが」
「おー。頑張れ頑張れ、俺は冷房かかった部屋で『ヒュロルフターム』の整備だから」
「そうか。おまえそっち系目指してるんだもんな」
「ああ。夢はヒュロルフタームの設計士だ」
そう話しながら、サリドとグラムの二人は別れた。
〇
「遅い!!」
整備場に着くと出迎えていたのは、ばあさんの罵声だった。
「ごめんよ。オレらだって任務があって」
「何が任務じゃ。お主は軍隊にも入ってないくせに」
そう。この少年。サリド=マイクロツェフは、軍の人間ではない。
正式にはヒュロルフタームの設計士を目指すために、ここに研修に来た、ようするに『研修生』なのだ。
「……まったく、今の若者は研修とか、時代が良くなったのう。わしがなりたての頃は試験一本だったしのう」
「そもそもばあさんがなるときはヒュロルフタームなんてなかったじゃないですか」
「ばあさんと呼ぶな。ライミュール=ガンテ少尉と呼びな」
「はいはい。少尉。申し訳ありません」煙管を吹かしている元気たっぷりなおばあさんは煙管が口の中から出てきそうな勢いで、言った。そして、それをサリドは軽やかにスルーする。
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