『小人はガリバーにはかなわない』――グラディア侵略戦

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体育館にはサリドやグラムのような軍服を着た大量の兵士がいた。 しかし、実質はこの人間たちの八割以上は戦わない。 戦争といえばヒュロルフターム。というほど、ヒュロルフタームが戦い方に浸透していた。 今まで、生身の兵士で機関銃などを用いてドンパチやっていた。 それをヒュロルフタームが変えた。 なんせヒュロルフタームは高さ50m。人間なんてせいぜい1m後半。これだけで違いが全然わかることだろう。 そして、武器も変わった。 今までは『人間に持ちやすく、軽く、頑丈な』武器であったが、 持つのは人間ではなく、ヒュロルフタームに変わったことにより、武器の幅が広がった。 例えば今までは重量などの制約上一チーム一個までしか所有できなかった移動式コイルガン、これでもステルス戦闘機一機分くらいの重量がある、だったがヒュロルフタームはこれを50個所有して、装備している。それだけで人間とヒュロルフタームの違いが解るだろう。 「だから俺ら兵隊はなんのためにいるんだかなあ……」 グラムはあくびをしながら小さくつぶやいた。
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