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「にしてもさ」
「ん? どうしたサリド」
「腹減った」
サリドの言葉を聞いたと同時に二人の腹の音がぐうと鳴る。
「……どうせレーションだしなあ。あのくそまずいレーション食うなら雪とか食ってたほうがマシだぜ」
グラムは立ち上がり、腰をぽんぽんと軽く叩きながら、言った。
「そうだよなー。せめて鹿とかいりゃな。塩焼きとかうめーんだろうけど」
「それがこのグラディアのだめなとこだよな。グラディアの、しかもこのへんは農牧なんてやっちゃいねえから鹿どころか生えてるのは野草だらけだよ」
ぶつくさ言いながら、グラムは自分の服にかけてあったホルダーから袋を取り出す。
袋を開け、そこからだしたのは白い小さな正方形の形をした何か。
それをグラムは口に入れる。
「うーん。やっぱ口の渇きをなくすには水がいいよなー。こんな唾液を出させるために、わざとカラカラのもの食わせるなんてな。そのうち唾液すらもでなくなるんじゃねーの?」
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