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「そうなの…… ……ん?そっか! 先生に質問に行くのを 口実に職員室に 会いに行けばいいんだ」 「えっ…でもなお、 数学の勉強やるくらい なら死んだほうがましっていってなかった?」 「…………」 そう、 あたしは 大の数学嫌い あたしの数学嫌いの 歴史は長い。 算数の時間から 数学の時間に呼び名が 変わった時から、 あたしの脳みそは、 数学という ことばすら 受け付けなくなって しまったのだ 「いや!! でもせんせと話す ためだし…… がんばるよ。」 あたしの数学嫌いを 重々承知している 柚木は少し驚いた顔を したが どこを質問すれば いいのかもわかっていなかったあたしのために 「じゃあ、ここの因数分解のところとか、まだ理解しやすいところだし、先生に教えてもらってきたら?」 とわざわざ質問内容を 提示してくれた。 うう……柚木いいやつ 「ありがと……大好き」 「はいはい、じゃあ なおが一番大好きに なるかもしれない人の ところへ行っておいで。」 「うん、いってくる。」
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