終わりに向かう始まりの物語

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勝也先生もそれをわかっているのに何度もわたしを説得しようとしてくる。 もしかしたらそれが教師の性というやつかもしれない。 「星中、これだけは言っておく、命を大事にしてくれ。命を無駄にするなよ」 勝也先生が真剣な目でわたしを見る。 命を大事にか。 大事にしても命なんか勝手に消えてゆくのに。 「わかりましたよ。じゃあわたし学校に帰るのでさようなら」 わたしは勝也先生から逃げるように金城学園、わたしの家がある部室に向かっていった。 学校に帰る途中、わたしは公園で休憩していた。 別に公園で休憩する必要はなかったけれどなんとなくベンチに座っていた。 子供達が公園で無邪気に遊んでいる。どうやら缶けりをして遊んでいるようだ。 わたしは少し嫌な予感がした。缶けりをするには公園が狭いからだ。 その嫌な予感は的中した。 子供が缶を蹴った方向は公園を抜けてT字路に転がった。
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