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いや、この状況はどう考えてもあんまり良くないでしょ。
ここは私が人肌脱いでみんなを笑わせるか....
そんなことを思っていると
そんな雰囲気を変えるかのごとく、王子が教室に入ってきた。
「あれ?なんかみんなどうした?」
教室の少し異様な雰囲気を察したのか、突然王子とその友達は教壇に立って自己紹介を始めた。
「せっかく新しい仲間になるんだから、これから1年よろしくなー!あ、俺の名前は真田蓮。れんって呼んで。で、こいつが悠太。」
悠太と呼ばれたその人は
「あ...よろしく。」
ぶっきらぼうだけど、ちょっと照れたように挨拶をした。
あの2人と同じクラスって、うちらめちゃくちゃラッキーじゃん
そんな女の子の声があちらこちらで聞こえた。
そっか。
蓮君と悠太君は人気者なんだね。
どうりで2人ともまぶしいくらいかっこいいわけだ。
バチッ
あれ?
今蓮君と目が合ったような...
「はなちゃんも何かしゃべったら?」
え、ええーーーー
なんですか、その無茶振り...
しかも「はなちゃん」って....会った早々から名前ちゃん付け!!!
「あ、ああ...」
って言ってる間に周りに背中を押され、教壇へ。
あーもうっ!しょうがないなぁ。
「えっと、藤井華子です。趣味はソフトボール。高校での夢は恋すること!以上、よろしくお願いしますっ!!!」
半ばやけくそになってそう叫ぶと、教室からどっと笑いが沸いた。
恋、がんばれよー
そんな声も聞こえた。
「あははは。がんばるんで応援してください!」
どうやら、高校でも私はお笑い担当になりそうです....。
無念、高校デビュー...
それにしても、あの雰囲気を察して一瞬にして楽しいものにした連君は...すごいヤツなんじゃないか?
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