7人が本棚に入れています
本棚に追加
「で、本当は何してたの?」
「別に…今日はバイト休みだしな。早く帰ってもする事もないし。」
「今日『は』って言うか、今日『も』、でしょ?」
「まぁ、そうだな…」
「エースがずっと休みだとお店としても困るんだけど?」
責めてるんじゃなくて、からかう様に。
「それならお前の親父さんに言ってくれ…ていうかエースはお前の方だろ?」
こいつの方が仕事ができる訳だし。
「私はハートのエースなの、でアンタがクローバーのエース。」
「何でクローバー…そこはスペードじゃないのか?」
「クローバーには富とか幸福って意味があるらしいよ?」
らしいよって…。
「実際、アンタがフロアにいるのといないのとじゃ女の子の集客率が全然違うんだから。」
「俺は客寄せパンダか…。」
「接客もこなすんだからパンダよりは役に立つんじゃない?」
獣と比べられても……。
「―言った方がいい?」
「?―何を?」
「お父さんの事。」
「――――」
最初のコメントを投稿しよう!