Episode.1

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電車から降りる時も、陸が手伝ってくれた 悪態つきながらも、優しい陸 「アリガトーゴザイマス」 『棒読みって…もっと感情込めろよ‐』 「はいはい。ありがと」 『はいはい、は余計だけどよく出来ました』 そう言って陸は笑顔を向け、私の頭を撫でた 他の人達から見たら 恋人同士に見えるかな…? でも… 「…こんなことしてたら、佳奈に誤解されるわよ?」 佳奈の事が頭に浮かぶ だって…友達だから… 『そんな心配しなくても大丈夫だって。 俺と空は"友達"ってちゃんと分かってるし』 「…そっか。」 佳奈も私の気持ちは知らない 陸が佳奈の告白をOKしたとき、嬉しそうに話してくれた 私はいつも、嘘をついている 本当はその話を聞いたとき、凄く辛かった なのに「応援してるよ」なんて言って… 私、嫌な女 本当は陸に気付いて欲しいって…思ってる 私、あなたのことが好きなのに… こんなに、好きなのに…って…
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