Episode.1

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『お‐い。空、お前さっきっからボーっとしすぎ。少しは俺の話を聞いてくれよ。じゃないと陸くん拗ねちゃうぞっ』 陸の顔を見たら頬を膨らませ、ぶりっ子みたいに両手を顎につけていた 「はいはい。陸くんごめんねぇ、寂しかったかぁ」 私は陸の頭を撫でてあげた さらさらふわふわで、子犬のような手触りの陸の髪 セットしてるであろう髪を両手でわしゃわしゃっとする 『空さん、やりすぎです。ぐちゃぐちゃになったじゃんかっ』 「可愛い可愛い。犬みたいで」 『犬じゃないから!俺人間だから!』 これで付き合ってないとか嘘みたい でも現実に付き合ってないんだよね… ただの"友達" たとえ彼女と別れても、私と付き合うことはないだろう いつだって"友達以上恋人未満" 私のせいで別れたって言ってくる女の子も少なくない 私だって…この距離は保っていたい 皆は恋人になれるだけ、羨ましいよ
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