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「本当にやめてよ。彼女に失礼すぎ」
『そんなこと言うなって…あ、佳奈だ!』
話を反らすように、陸は私の隣からいなくなり、前を歩いていた佳奈に近づいていった…
「おはよう。陸くん、空ちゃん」
佳奈は本当に可愛らしい笑顔で挨拶をした
『うぃ‐っす』
「おはよっ佳奈」
なんか、申し訳ない…
彼女なら、私と一緒に登校する彼氏を怒っても良いはずなのに
佳奈は何事もなかったかのように
普通に陸と話している
「じゃあ私先に行ってるね!ちょっと用事あったの忘れてて…」
そんな2人を見ていたくなかった私は、走って学校へ向かった
「あっ空ちゃっ…行っちゃった。」
『用事があるんだろ?俺らはのんびり行こうぜ』
「うん…空ちゃん、多分気を利かせてくれたんだと思うけど…」
『そうなの?まぁいいんじゃねぇの?』
「うん…」
この時私は、佳奈が思っていることに気が付かなかった…
彼女の心に闇があることを…
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