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「大好きだ、ょ?」
「え?い、いや、、そういうことはっ………」
「何?照れてる?」
「いきなり言うから!ど、どうしたんだよ?」
「ううん。ただ好きだな、って思って」
「っ、そう!」
ある学校に二人の男の子がいました。
一人は誰をも虜にし魅了し、類い稀な才能と女の子のように愛らしい容姿で常にその子の周りには人がたえません。
一人は誰をも安心させるような雰囲気を持ち、その言葉は彼と関わった人達に多大な影響を与え助言のような役割を果たし、普通な顔でありながらもその子の周りには人がたえません。
そんな2人が偶然に、いや。
必然に出会ったお話です。
それは普通な少年、高島郁也(タカシマイクヤ)が担任の担当する授業終了後、プリントや使った教材を職員室まで持ってきてくれないかと頼まれたことから始まりました。
郁也は頼まれたことに笑顔で了承し少し多いと思われるプリント類を持ち上げようとしたとき、彼に好意を寄せている者はこぞって手伝おうと申しを上げました。が、それは郁也本人から優しい笑顔で「俺一人でも大丈夫だよ」とやんわりと断られました。一度は断念し、けれど諦めきれず一緒にいて話がしたいと我先にとクラスメイト達は話し掛けていました。
男女共に人気があった郁也はちょっと困ったように片眉をへにゃりと垂らし笑う。そんな姿さえ彼を気になっている者はキュンとくるのです。
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