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「いつまでふて腐れてるんだ?・・・サヤ。」
しばらく歩いてると、お兄ちゃんが繋いでる手を私の顔の位置まであげてゆるく頬を撫でる。子供にするみたいに。
「私はサヤじゃない。サヨコだも!」
・・・失敗した、だもん!って言おうとして途中で子供っぽいかな、と思ってだも!で切ったらますます幼稚園児みたいになっちゃった・・・
消えたい・・・
繋いでないほうの腕で顔を隠して肩を震わせてる。笑ってるのバレバレですからね!
顔は真っ赤なの自分でも分かるし、繋いでる手も汗でびっしょり。
なのに心がスースーする。なんか悲しくなってきた
消えたい・・・
「サヨ、ごめん、こっち向いて。俺を見て。」
すっかりふて腐れて情けない顔になっているから、お兄ちゃんの言うこときくのは嫌だったけど・・・
顔をあげるといつもの優しい笑顔。私が1番好きな・・・
「そうだよな、小夜子はサヤコとは読まないも!な~」
やっぱりだいっきらい!!!!
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