あなたは悪魔

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「うるさい。」 軽快な音楽が携帯から聞こえる。朝が苦手な私はとっても機嫌が悪く、つい全然悪くない携帯電話にやつあたりしてしまう。 今朝はとてもいい夢を見たからいつも以上。 「おはよう」 日課になっている朝の挨拶をベットのすぐ横の机の上にある写真に向かって言う。どんなに機嫌が悪い朝でも笑顔でを心がけているのは誰にも内緒。 写真に映るのは、今はもういないお父さん。 トントントン、と台所から包丁の音が聞こえる。 私の住む家は平屋だから、静かな早朝は響く。 「おはよう、おばあちゃん」 父が生きている頃からおばあちゃんとは一緒に住んでる。鼻がお父さんそっくり。さすが親子。 「おはよう。小夜子!人の鼻ばっか見てないで、早く顔洗っておいで!」 バレてたか。 「ママは?」 昨日仕事で帰ってくるの遅くて、先に寝ちゃったから少し心配。 ちなみに私の鼻はママ似で低い。 「まだ寝てるよ。昨日午前様だったから。今日は休みみたいだね。」 「ふ~ん。」 ママとおばーちゃんは嫁と姑の関係だけどとっても仲がいい。 「小夜子!早く着替えてご飯食べ!」 ビクッ 血の繋がりがないのに短気な所がそっくり。 「へ~い、ただいま~」
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