2章 嫉妬

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  隷長を守りし者(ガーディアン) この世界、テルカ・リュミレースに存在する種族 彼らは祖始の隷長に最も近い存在であり、始祖の隷長を守る為の力を持っているが、その代わりエアルにひどく弱い。 普段は人間に紛れ込んで、目立つ事なく生活しているが、始祖の隷長の危険を感じれば力となり、守る使命を持っていた。 ヴェルはそんな隷長を守りし者と人間の間に生まれた者だった。 そして、ヴェルは始祖の隷長を酷く憎んでいた。 10年前、始祖の隷長がなにも言わずに戦争に持ち込まなければ…… そんな思いがあって、ヴェルはとっくの昔にその使命を破棄した。 だが、破棄した今でもヴェルのなかを流れる隷長を守りし者の血が騒ぐことが多い。 ここ数年は特に多かった。 ヴェル〔使命を受け入れろ、ということなのだろうか……。だけど、俺はそれを認めない。俺の守るものはアレクセイ様ただ1人だ……。〕 今のヴェルにはそんな使命よりアレクセイの命令の方が大事であったのだ……。  
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