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「……はいはい、悪かったよ」
仕方なく言った謝罪の言葉に聞こえなくもないけれど、自分の非を認めない限り絶対に謝らない清吾だから、言い過ぎたと思っているんだろう。
それならこれ以上の追及は無用だと、俺もすぐに切り替える。
「それよりっ!清吾とみちるちゃんって、どういう関係!?名前なんて呼び捨てで、ずるいっ!!」
身を乗り出して尋ねる俺の切り替えの早さに、清吾は呆れた顔をして溜め息を漏らした。
「別に……ただのクラスメイト」
“クラスメイト”。
その響きが何故だかとても神々しいもののように感じる。
「あと2年遅く生まれていれば、僕だって……!!」
本気で悔しがって地団駄を踏みながら唸り、とりあえず、名前で呼び合うクラスメイトのみちるちゃんと自分の姿を想像してみる事にした。
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