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「え……」
一瞬、思考回路が停止して、頭が真っ白になった。
徐々に色を取り戻していく意識の中で、打たれたのだと気付く。
俺は勿論の事、居合わせた女の子達も事態を飲み込めず、きょとんとしている。
「あんたがいい加減な事ばっかりしてるから、この子達は傷付いて、こんな真似しなきゃいけなくなったの!分かる!?あんたがこの子達に手を上げさせたのよ!!」
みちるちゃんは鼻息と語気を荒くしてそう言い放つと、くるりと体を翻して去っていった。
「ふ……」
何だか分からないけど、笑いが漏れる。
分かるのはやっぱり、彼女の事がどうしても好きだってこと。
『あんたがこの子達に手を上げさせたのよ!!』
この状況で、あの言葉が出ちゃう?
あんたのせいでこんな目に、って……俺を責めるもんじゃないの?
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