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そう言われてしまえば、間違いない。
カラフルがどうとか言ったって、結局要はただの退屈しのぎだ。
「あはは。確かにそうかも」
この、いつまでも満たされない喉の渇きのような退屈を埋めてさえくれれば。
楽しければ、何でも良くて。
飽きられて去っていかれようが、どうだっていい。
別に、一緒に居る女の子に大した興味があるわけでもない。
現に今も……
「そうだよ。右京は全然、相手に興味がない。今だって、こうして私と一緒に居るのに、私の名前なんて覚えてないんでしょ」
思考と重なる声にギクリとして、視線を泳がせる。
「……ね、右京。私が今……何を思ってるか、分かる?」
必死に感情を押し隠す瞳からは、隠しきれないそれが滲み出ている気がする。
怒り?
……悲しみ?
いや、蔑みだろうか。
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