繋ぐもの

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「……ははっ、そっか。みちるちゃんにはお見通しだね。……でも、だからって、ダメだよ。俺なんか追い掛けて来ちゃ」 抱き締めたくなる。 離したくなくなる。 君を前にしたら、理性なんて、簡単にぶっ飛んじゃうんだよ。 「右京……?」 様子がおかしい俺を案じて、みちるちゃんが顔を覗き込む。 「俺は……大丈夫だから。ほら、早く宇佐美のところへ行かないと」 急かすようにみちるちゃんの背中を押し戻す。 もう、意地みたいになってる自分が滑稽に思えて笑えてくる。 「みちるちゃんが好きなのは、宇佐美でしょ」 自分に言い聞かせるように呟く。 勘違いしちゃダメだって。 みちるちゃんが追い掛けて来てくれたって、思い上がっちゃいけないって。  
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