14261人が本棚に入れています
本棚に追加
あぁ、やっぱり好きだ。
少し大人びたその笑顔も、いつも決まって言うその台詞も、堪らなく好きだ。
理由なんてなく、ただただ好きだ。
「……ギュッてして、いい？」
無性に抱き締めたくなって、だけどギリギリの所でなんとか自制心が働いて、ねだるように尋ねる。
「ダメに決まってるでしょ。場所を弁えなさいよ」
「ここじゃなきゃ、いいって事？」
また「馬鹿じゃないの」ってばっさりと言い捨てられるんだろうな。
分かっていながら、甘えるように首を傾げた。
「なっ!?バッ……、違っ!!」
ところが、みちるちゃんは俺の予想に反して、顔を真っ赤にして狼狽えた。
「あはは、ジョーダン」
無性に嬉しくなって、自然と笑いがこぼれた。
確かに変化がそこにあって。
みちるちゃんの中に俺、少しは居るって自惚れてもいいのかな？
最初のコメントを投稿しよう！