繋ぐもの

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「じゃ、約束!指切りげんまーん」 気を抜けば緩んでしまう口元を、笑うことでなんとか隠して、立てた小指を差し出した。 「はいはい」 今にも「仕方ないわね」と聞こえてきそうな溜め息混じりの相槌。 だけど、しっかりと小指は絡まって、繋がって。 触れた先から、電流みたいに体中を、心地よい胸苦しさが走る。 「す……」 言いかけてからハッとして、口を噤む。 つい、「好きだ」ってまた、口にしてしまいそうだった。 代わりに、絡まる小指にぎゅっと力をこめる。 「楽しみ!」 離さなきゃ、と思いながらも、名残惜しくてまだ小指を絡めたまま、ニッと笑って見せる。 するとみちるちゃんは、逃げるように視線を足元へ落とした。  
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