ラストデート

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「可愛い」 普段のみちるちゃんからは想像出来ないはしゃぎっぷりも、姿を見付けて目が合った時の安堵の笑みも、いつもと変わらないぶっきらぼうな言い方も、やっぱり堪らなく可愛い。 昨日、もうこれ以上ないくらい好きだと思っても、今日簡単にそれをぶち壊して、もっと好きになる。 恐らくこれは、果てのない恋だ。 「か……からかわないでよ」 照れ臭そうに少し頬を赤らめて、みちるちゃんは俺を睨んだ。 「からかってなんかないのに。さっ、行こう」 なかなか伝わらない事を残念に思いながら、みちるちゃんの手を取って引く。 すっぽり手の中に収まる小さな手にドキッとして、ハッとして、焦って。 忙しない心に混乱しながら、慌てて手を離した。  
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