不機嫌な瞳に恋してる。

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「ダメ!」 大きな声を上げて制した俺に、驚いて目を丸くしたみちるちゃんは息を呑んだ。 「前もそうだったけど、女の子が1人で男の家に上がっちゃダメ!無防備過ぎるよ。男は皆、下心を持ってるものと思わなくちゃ、何かあったらどうするの!?」 一気に捲し立てた俺の忠告を、みちるちゃんは呆然と聞いていたと思うと、首を傾げ、じっと俺を覗き込んだ。 「右京も、するの?その“何か”」 試すようなその問いの答えに困ってしまい、思わず口籠る。 「……っ、するよ。好きだから。触れたいって、思うもん。2人きりになんてなったら、抑える自信なんてない」 意を決して、ありのままの思いをさらけ出す。 すると、みちるちゃんは俯いて黙りこくってしまった。  
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