不機嫌な瞳に恋してる。

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「で……でも、しないから!さっき言った事は嘘じゃないけど……嫌われたくないし、泣かせたくないから」 慌てて矛盾した言葉を付け足す自分が、必死過ぎて笑える。 ダサくて、情けない。 「良かった」 消沈する俺の傍らで、顔を上げたみちるちゃんは安堵したように笑った。 「ごめん、脅かすような事言って……」 「ううん、そうじゃなくて……まぁ、いいわ」 言葉を濁したまま、みちるちゃんは自己完結してしまった。 「そうだ、これ」 戸惑いを隠せないでいると、みちるちゃんは思い立ったように鞄の中を探りだした。 そして探り当てた何かを取り出して、俺の胸元に押し付けた。  
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