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「あの子、右京のもろ好みでしょ」
からかいを含んだ表情で槙が言う。
「そうだっけ?」
特別何も感じないけど、と驚きを露にそう返す。
「しらばっくれちゃって。いっつもあんな感じの、目がくりっくりで髪がふわっふわな子、選んでるじゃん。えっちな本とかビデ……」
「コラ槙ちゃんっ!!」
慌ててそのお喋りな口に、手にしていた食べかけのパンを突っ込む。
すると槙は、嬉しそうにそれを頬張るから、なんだか面白くない。
……だけど、言われてみれば、確かに。
そんな容姿のお姉さん達に、色々お世話になってたかも。
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