それを何と呼ぶ?

25/44
前へ
/263ページ
次へ
「でも別に……なんとも思わないけどなぁ」 頬杖をつき、その子をじっくりと見ながらそう呟く。 「ほーお?」 槙は口一杯にしながら興味なさそうに答える。 そんな返しにイラッとして、槙が食べ進めるパンを引きちぎり、自分の口へ放り込んだ。 「あーん」 気色悪い声で嘆く槙の声をぼんやりと聞きながら思う。 もっと気が強そうで。 髪型にこだわりはないけど、さらっとしてる方がいい。 それから、小さくて…… そこまで思い描いてはっとした。 出来上がったのは他でもない、みちるちゃんだったから。  
/263ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14263人が本棚に入れています
本棚に追加