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途端に心臓がどくんと音を立てて震え、息苦しくさせる。
「……相当やばいのかも」
「何が?」
胸の辺りを押さえながら呟くと、きょとんとした槙がお気楽な声で尋ねた。
「俺……病気かもしれない」
半信半疑だったけれど、こうも苦しいとなるとあながち間違っていないのかもしれない。
神妙な面持ちで呟いて、机の上に突っ伏す。
「病気って……右京、死んじゃやだっ!!」
「勝手に殺すな」
慌てた声を上げて青ざめる槙をじろりと睨んでそう突っ込む。
「死なないの?なんだ」
些かがっかりしているように聞こえるのは、気のせいではないはずだ。
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