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「清ちゃんっ!」
バタバタと階段を駆け上がり、ノックも無しに清吾の部屋のドアを開ける。
と、次の瞬間、見るからに当たったら痛そうな分厚い本が、俺の顔面目掛けて飛んできたから、慌てて体を傾けて避けた。
「ちっ、外したか」
舌打ちと一緒にぼそりとそんなおっかない声が聞こえて、笑顔は引き攣ったまま固まってしまった。
「ちょっ、清ちゃん!?危ないから!」
「ごめん、手が滑った。右京の危機回避能力が衰えてなくて安心したよ」
にっこりと笑ってみせる清吾の言葉を受けて、「あ、そう?」なんて調子に乗っちゃう俺は上手く操られてる。
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