特効薬、ください。

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「恋をしちゃいました」 床に正座して畏まった俺は、単刀直入に、努めて可愛くそう言った。 「……は?」 すると清吾は、眉間に深いシワを刻んで、馬鹿にしたような視線を向けてくる。 「いや、だから……昨日言ってた胸のザワザワやらチクチクの正体」 「コイ」 まるで初めてその言葉を知った子供のように、清吾は間抜けな声で言葉をなぞる。 そんな風に改められると、なんだかくすぐったくなって小さく身を捩った。  
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