特効薬、ください。

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この感情を得て以来、俺の中で色んな事が目まぐるしく変わったように思う。 もう、笑っておけばなんとでもなるとは思わないし、他人に無関心でなんていられない。 と言うか、迷惑そうにしながらも、ちゃんと俺という人間を見てくれていたのだと思うと、酷評でさえ嬉しくなる。 「……あ、そ」 小さく呟いて、彼女は少し照れたように目を伏せた。 その仕草に愛しさが込み上げて、気付けば衝動的に彼女の手を引き、かき抱いていた。 「ちょっ……!?」 腕の中でもがく彼女の小ささに、愛しさは募るばかりで。 こんな風に誰かの温もりを感じて心が満たされるなんてこと、今までなかった。  
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