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→ゆと 目線
学校の帰り道、
今日は知念が
委員会の用事があるとかで
山ちゃんと二人きり。
最近ずっと三人でいたから
二人きりで帰るなんて
いつ振りなんだろ?なんて
嬉しくなって
僕は少し心の中で微笑んだ。
裕 「ん~、あっ!
そういえばあとねっ
今日授業中すっごく
眠たかったから
知念に『目が覚めるように
頬っぺたつねって!』
って頼んだら、知念ったら
全然手加減しn「…裕翔くん」
山田ちゃんに名前を呼ばれて
僕は、ハッとした。
つい、話に夢中になって一人で
マシンガントークしちゃってた!
周りを見渡すと
もうすぐ家に着く合図の
景色が見えた。
…って、景色見る前に
何も言わずに話を
聞いてくれてた山ちゃんに
謝らないといけないのに!
慌てて山ちゃんの方を見ると
ばっちり視線が重なった。
いつもだったら
二人とも笑い出すのに
…なぜか今日は笑えない。
きっとそれは
山ちゃんの目があまりにも
真剣に僕を捉えているから。
裕 「ご、ごめんね…!
僕一人でいっぱい
話しちゃったから
山ちゃん暇だったよね…!
ほんとに、ごめんね!」
僕はどうしても
この場の雰囲気を変えたくて
いつもみたいに笑ったけど
やっぱり、うまく笑えない。
だってやっぱり、…やっぱり
山ちゃん笑ってくれないんだもん。
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